魔法より、君に恋をする。

 最初の動きは、昨日と同じだった。

 セシルとノアは森林。

 アレンとカイルは廃墟。

 リリアとレオンハルトは水路。

「来るよ」

「うん」

 開始一分。

 昨日と同じように、水属性の二年生が前方に現れた。

 相手も同じ配置。

「昨日の仕返しかな」

「今度は対策してると思う」

「じゃあ私――」

「待って」

 レオンハルトがリリアの腕を軽く止める。

「僕が行く」

「出番欲しい?」

「それもある」

「正直」

「君の影響かな」

 レオンハルトが前へ出る。

 水の槍が飛ぶ。

 金色の障壁。

 受ける。

 弾く。

 相手が二撃目を放とうとした瞬間。

「《光縛》」

 足元から金色の鎖が伸びた。

「っ!」

 相手が避ける。

「リリア!」

「うん!」

 避けた先へ。

「《風檻》」

 風が四方から閉じる。

 逃げ道を塞ぐ。

 レオンハルトの光鎖が追いつく。

『第二部隊一名、拘束判定』

「速い」

「君が合わせてくれたからね」

「レオン先輩が動かした」

「そういうのを連携って言うんだよ」

「なるほど」

「今さら?」

 笑いながら走る。

 昨日とは違う。

 自分が全部倒す必要はない。

 相手を動かす。

 止める。

 任せる。

 それだけで戦い方が増える。

「楽しい」

「顔に出てるよ」