その日の訓練が終わったあと。
リリアは寮へ戻る途中、ふと右手を見た。
カイルと繋いでいた手。
もう温もりは残っていない。
それなのに、何となく覚えている。
「……大きかったな」
思い出す。
ノアの手。
セシルの手。
アレンの手。
カイルの手。
同じ「手を繋ぐ」でも、不思議なくらい違う。
誰といる時も、嫌ではない。
むしろ。
楽しい。
落ち着く。
時々、胸が変な音を立てる。
「……恋って難しい」
ぽつりと呟く。
まだ分からない。
誰か一人を選ぶなんて、もっと分からない。
でも。
分からないままでいいのかもしれない。
今はまだ。
知りたいと思う。
ノアのことも。
セシルのことも。
アレンのことも。
カイルのことも。
レオン先輩のことも。
ルシアン先輩のことも。
それぞれを。
もっと。
その先で、自分の気持ちが何になるのか。
それは、自分で決めたい。
「……よし」
顔を上げる。
「まず実戦祭」
恋より先に。
勝つ。
今のリリアにとっては、それが一番分かりやすかった。
リリアは寮へ戻る途中、ふと右手を見た。
カイルと繋いでいた手。
もう温もりは残っていない。
それなのに、何となく覚えている。
「……大きかったな」
思い出す。
ノアの手。
セシルの手。
アレンの手。
カイルの手。
同じ「手を繋ぐ」でも、不思議なくらい違う。
誰といる時も、嫌ではない。
むしろ。
楽しい。
落ち着く。
時々、胸が変な音を立てる。
「……恋って難しい」
ぽつりと呟く。
まだ分からない。
誰か一人を選ぶなんて、もっと分からない。
でも。
分からないままでいいのかもしれない。
今はまだ。
知りたいと思う。
ノアのことも。
セシルのことも。
アレンのことも。
カイルのことも。
レオン先輩のことも。
ルシアン先輩のことも。
それぞれを。
もっと。
その先で、自分の気持ちが何になるのか。
それは、自分で決めたい。
「……よし」
顔を上げる。
「まず実戦祭」
恋より先に。
勝つ。
今のリリアにとっては、それが一番分かりやすかった。

