加納欄の入院 シリーズ32シーズン4

「……大山先輩」

髪に触れていた手が、そのまま頬を包む。

また、目が合った。

もう。

そんな顔で見ないでよ。

あたしまで、何も考えられなくなる。

「……欄」

「はい……」

大山先輩が、ゆっくり顔を近づけてくる。

今度は、あたしも目を閉じた。

唇が重なる。

何度目のキスだろう。

「ん……」

大山先輩の背中に腕を回す。

もう少しだけ。

このままでいたい。

でも、頭の片隅に残っていた理性が、必死に訴えてくる。

ここは南署。

しかも資料室。

「大山先輩……誰か来たら……」

唇が離れ、大山先輩が小さく息を吐いた。

「大丈夫だ」

「え?」

「鍵、かけといたからな」