加納欄の入院 シリーズ32シーズン4

「欄」

呼ばれて振り向く。

高遠先輩だった。

「お前と苫利は、もう南署に戻っていい」

「え?」

「ここからは、俺たちと公安でやる」

あたしは、院長室の方を見る。

「でも……」

「お前たちの仕事は終わりだ」

「…………」

終わり。

その言葉を聞いて、やっと実感した。

長かったぁ……。

入院して。

点滴されて。

変な薬を飲まされそうになって。

夜中に、ねずみさんまで来て。

…………とにかく、眠い。

「帰るよ、欄ちゃん」

苫利先輩の声に、あたしは小さく笑った。

「はい。帰りましょう。苫利先輩は、また入院ですけどね」