加納欄の入院 シリーズ32シーズン4

加奈さんが、慎重に二人の状態を確認する。

しばらくして。

あたしたちの方を見て、静かに首を横に振った。

「二人とも……亡くなっています」

「…………」

院長も。

副院長も。

あたしたちが来る前に、自ら命を絶っていた。

「遅かったか……」

苫利先輩が、小さく呟いた。

高遠先輩は、拳銃に目を向ける。

「現場を保存する。何も触るな」

「はい」

あたしは、動かなくなった二人を見つめた。

散々、人の命を好き勝手にして。

何人もの患者を犠牲にして。

「……勝手ですね」

「欄?」

「自分たちだけ……逃げるんですか」

握り締めた拳が、震えていた。