加納欄の入院 シリーズ32シーズン4

高遠先輩が、あたしたちを見る。

そして、小さく頷いた。

次の瞬間。

勢いよくドアが開いた。

「警察だ! 動くな!」

高遠先輩の声が、院長室に響く。

「…………」

返事がない。

誰も、動かない。

「院長!」

それでも返事はなかった。

あたしは、高遠先輩の後ろから室内を見る。

机の向こうに、院長。

少し離れた場所に、副院長。

二人とも動かない。

そして、床には――拳銃。

「…………え?」

頭が、理解するのを拒んだ。

高遠先輩が低い声で言った。

「……全員、その場から動くな」