加納欄の入院 シリーズ32シーズン4

「…………は?」

一瞬、男が何を言っているのか分からなかった。

「臓器を……取る?」

「ああ」

「本人の同意は?」

男は、黙った。

…………聞くまでもないか。

同意があるなら、あたしたちを襲いに来る必要なんてない。

「金を積む患者がいるんだよ」

「金?」

「順番なんか待ってられない連中だ」

あたしは、苫利先輩を見る。

苫利先輩の顔からも、さっきまでの余裕が消えていた。

「そのために、入院患者から使えそうな奴を選ぶ」

「…………」

「薬で抵抗できなくして……あとは病院側が処理する」

最初の電話は、ヤクを売りさばいていると言っていた。

でも、本当の目的は――。

「まさか……」

あたしは、男を睨んだ。

「臓器を手に入れるために、患者を薬漬けにしてるんですか?」

誰がそんなことを………。