「今夜……ですか?」
あたしが聞くと、加奈さんは小さく頷いた。
「盗聴器が壊れたことは、すぐ気づかれると思う」
…………。
確かに。
突然、音が聞こえなくなったんだから。
「じゃあ、新しい盗聴器を?」
「それだけならいいけどね」
…………え?
加奈さんの表情から、笑顔が消えた。
あたしと苫利先輩は顔を見合わせる。
それだけじゃない?
他に、何があるの?
「とにかく、今夜は絶対に気を抜かないで」
その言い方に、背中がゾクッとした。
「私、そろそろ戻らないと」
加奈さんが時計を見る。
「2時間後に、また来るわ」
「え?」
「点滴」
加奈さんが笑った。
「外しに来ないと、不自然でしょ?」
「あ……そっか」
そう言うと、加奈さんは何事もなかったようにドアを開けた。
「では、ゆっくり休んでくださいね」
いつもの看護師さんの顔に戻って、病室を出ていく。
パタン。
静かになった病室で、あたしはドアを見つめた。
今夜。
この病室に――。
何か来る。
そんな気がした。
そして、右耳の真珠のピアスを作動した。
あたしが聞くと、加奈さんは小さく頷いた。
「盗聴器が壊れたことは、すぐ気づかれると思う」
…………。
確かに。
突然、音が聞こえなくなったんだから。
「じゃあ、新しい盗聴器を?」
「それだけならいいけどね」
…………え?
加奈さんの表情から、笑顔が消えた。
あたしと苫利先輩は顔を見合わせる。
それだけじゃない?
他に、何があるの?
「とにかく、今夜は絶対に気を抜かないで」
その言い方に、背中がゾクッとした。
「私、そろそろ戻らないと」
加奈さんが時計を見る。
「2時間後に、また来るわ」
「え?」
「点滴」
加奈さんが笑った。
「外しに来ないと、不自然でしょ?」
「あ……そっか」
そう言うと、加奈さんは何事もなかったようにドアを開けた。
「では、ゆっくり休んでくださいね」
いつもの看護師さんの顔に戻って、病室を出ていく。
パタン。
静かになった病室で、あたしはドアを見つめた。
今夜。
この病室に――。
何か来る。
そんな気がした。
そして、右耳の真珠のピアスを作動した。



