「じゃあ、私たちもそろそろ行こっか」
幸田さんが、明るく言った。
「そうだな」
大山先輩も立ち上がる。
「苫利、お大事に」
「ありがとうございます」
「欄ちゃん、またねぇ」
「はい。また来てくださいね」
二人は何事もなかったように、
病室を出ていった。
パタン。
…………。
急に、部屋が静かになった。
あたしは苫利先輩を見る。
苫利先輩も、あたしを見ていた。
何も言えない。
盗聴器がある。
あとは――。
大山先輩と幸田さんに任せるしかない。
間に合って。
お願いだから。
時計の針が進む音まで、やけに大きく聞こえる。
苫利先輩の指が、ベッドのシーツをギュッと掴んだ。
…………怖いよね。
何が入っているか分からないものを、これから自分の身体に入れられるかもしれない。
その時。
廊下から足音が近づいてきた。
コツ……コツ……。
苫利先輩の表情が変わる。
あたしも息を呑んだ。
コンコン。
「苫利さん。点滴のお時間です」
…………来た。
早い。
大山先輩。
幸田さん。
…………間に合った?
幸田さんが、明るく言った。
「そうだな」
大山先輩も立ち上がる。
「苫利、お大事に」
「ありがとうございます」
「欄ちゃん、またねぇ」
「はい。また来てくださいね」
二人は何事もなかったように、
病室を出ていった。
パタン。
…………。
急に、部屋が静かになった。
あたしは苫利先輩を見る。
苫利先輩も、あたしを見ていた。
何も言えない。
盗聴器がある。
あとは――。
大山先輩と幸田さんに任せるしかない。
間に合って。
お願いだから。
時計の針が進む音まで、やけに大きく聞こえる。
苫利先輩の指が、ベッドのシーツをギュッと掴んだ。
…………怖いよね。
何が入っているか分からないものを、これから自分の身体に入れられるかもしれない。
その時。
廊下から足音が近づいてきた。
コツ……コツ……。
苫利先輩の表情が変わる。
あたしも息を呑んだ。
コンコン。
「苫利さん。点滴のお時間です」
…………来た。
早い。
大山先輩。
幸田さん。
…………間に合った?



