加納欄の入院 シリーズ32シーズン4

コンコン。

「苫利さん、採血お願いします」

看護師さんが顔を出した。

「あ、はい」

苫利先輩がベッドから身体を起こす。

その時。

「幸田」

大山先輩が突然、口を開いた。

「ん?」

「一緒にちょっと行ってこい」

「え?」

幸田さんが目を丸くする。

「採血に?」

「いいから」

「…………」

幸田さんは大山先輩の顔を見た。

それから、あたしを見る。

…………。

あ。

また笑った。

なんなの、その顔。

「はいはい。分かりましたぁ」

幸田さんは苫利先輩と一緒に、

病室を出ていった。

パタン。

ドアが閉まる。

次の瞬間――。

あたしの身体は、大山先輩の腕の中にあった。

そして、なかば強引に唇をふさがれた。