無魔の少女と星を識る王〜星葬の鍵〜

「じゃあ、まず、カイル・アルベリヒ。こちらへ来なさい」

すると、ガタガタ震えて今にも泣き出しそうな男の子が歩み寄ってくる。

「は、はいっ」


「カイル。お前の最大出力を見せてみろ」

「最大、出力……」

カイルが自分の掌をじっくりと見る。


「他の者達にも言っておくが、この儀式は、チャンスでもあるのだ。今まで一度も魔力が使えなかった者が、本気を出して最上位層になることもある」


わぁぁ……!そうなんだ! と、歓声が巻き起こった。


「だが、そのような者はごくごく稀だ。心して取り組みなさい」

「「「「はい!!」」」」



「では、始めなさい」

「はい」


途端に、カイルは眩い光を放った。

目を開けていられないほどだ。


「おぉぉ……!すごいぞ、カイル。ええと、測定値を見てみようではないか」

『基準値:50。カイル・アルベリヒ、87。ハイ・マギ数値の88には達していません』


「そ、そんな……っ。あと、少しだったのに」

カイルは顔をうずめて落ち込む。

すると、カイルの母親らしき女性がたったったっと走ってきた。

「でも、カイル!大丈夫よ!ハイ・マギにはなれなくても、あなたは、ミドル・マギのにはなれるのだから」

「そう、か……!」

「それに、じゅうぶんにあなたの数値は高いわ。これからも人生には困らないわよ」


「でも、お父様お母様のようなハイ・マギにはなれなかったよぉ……」

「良いじゃない、別に。ほら、お父様もあなたを見放してはいませんよ」


「カイル、よく頑張ったな。努力の甲斐があったようだ」

「あ、ありがとうっ、お父様!」

よしよしと父親はカイルの頭を撫でる。