先輩、好きでいるのやめてもいいですか?

一応、付き合って一ヶ月だから。

下ろしっぱなしの髪をくるりんぱしてアレンジしてみたり、色付きのリップを塗ってみたり、ほんのり香るコロンを振りかけてみたり……。

そんな小さな努力をしてみても、ユウマ先輩は会いにきてくれないし、メッセージを送ってきてもくれない。


「……やっぱり私たち、付き合ってるわけじゃないのかな」


休み時間。

机に突っ伏して嘆いていると、友達の美和(みわ)が爪を磨きながら「またか」といったようなため息を一つ。


「直接聞けばいいじゃん」
「それで『付き合ってたんだ?』とか言われたら立ち直れないよ」


ユウマ先輩なら言いかねない。

付き合ってるって思ってなさそうだもん。


「でも、付き合ってって言ったらうん、って答えてくれたんでしょ?」
「……うん」
「だったら付き合ってるんでしょ」
「そうなんだけどさ〜……」