幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

 コンビニに着くと、私は目当てのアイスを見つけて嬉しくなった。


「蓮、あった!」

「よかったな」

「どっちにしようかな……」


 冷凍ケースの前で悩んでいると、隣から蓮が商品を一つ取った。


「これ」

「え?」

「結菜、好きそう」

「……私、これ好きって言ったっけ?」

「そんな気がしただけ」


 蓮は小さく笑う。


「買えば?」

「うん!」


 私はアイスを手に取った。

 レジに向かおうとすると、蓮が私の手に持っていたアイスをひょいと取った。


「え?」

「俺も買う」

「蓮も食べるの?」

「一口もらう」

「結局食べるんじゃん」

「……少しだけ」


 私は思わず笑った。


「じゃあ、半分こね」

「ん」


 コンビニを出て、また並んで歩く。

 いつもと同じ帰り道。

 いつもと同じ蓮。

 なのに今日は、昨日までと少しだけ違って見えた。

 どうしてだろう。

 蓮が何かしたわけじゃない。

 いつもと同じように優しいだけ。

 なのに――


「……変なの」

「何が?」

「ううん」


 私は首を横に振った。


「なんでもない」


 そのときはまだ、それが何なのか分からなかった。

 ただ。

 昨日から少しだけ、蓮のことが気になっている。

 そんな気がした。