好きだと気づいた次の日。
朝、目が覚めた瞬間から、昨日とは少し違っていた。
「……どうしよう」
布団の中で、昨日のことを思い出す。
私は、蓮のことが好き。
一度そう認めてしまったら、その言葉が頭から離れなくなった。
今までは何とも思わなかったことまで、全部気になってしまう。
朝、一緒に歩くこと。
学校で顔を見ること。
名前を呼ばれること。
放課後、一緒に帰ること。
どれも今までと同じなのに。
今日からは、全部が特別に思えてしまう。
「普通にしなきゃ……」
そう呟いて、ベッドから起き上がる。
洗面所で顔を洗って、髪を整える。
鏡を見ると、少しだけ緊張している自分がいた。
別に、今日から何かが変わるわけじゃない。
蓮にはまだ何も言っていない。
だから、今まで通りでいい。
そう思って家を出た。
いつもの道を歩く。
少し先に、見慣れた背中が見えた。
蓮だ。
その瞬間。
胸が大きく跳ねた。
昨日までも、同じように蓮を見つけていた。
なのに今日は。
「……好きな人だ」
そう思ってしまった。
