「ねえ、蓮」
「なに」
「私たちって、何年一緒に帰ってるんだろうね」
「……覚えてない」
「だよね」
私は笑った。
小さい頃からずっと一緒。
学校も同じで、家も近くて。
だから、蓮と一緒に帰ることは私にとって当たり前だった。
「高校卒業しても、一緒に帰ってたりして」
「……」
「どうしたの?」
「別に」
蓮は前を向いたまま答えた。
「……そうだったらいいけど」
「え?」
「なんでもない」
「なにそれ」
私は笑いながら蓮の顔を覗き込む。
蓮は少しだけ顔を逸らした。
「変なの」
「……結菜が鈍いだけ」
「え? 何が?」
「なんでもない」
また、それ。
私はよく分からないまま、前を向いた。
いつもの帰り道。
いつもの雨。
いつもの蓮。
――このときの私は、まだ知らなかった。
この「いつも」が、少しずつ変わっていくことを。
「なに」
「私たちって、何年一緒に帰ってるんだろうね」
「……覚えてない」
「だよね」
私は笑った。
小さい頃からずっと一緒。
学校も同じで、家も近くて。
だから、蓮と一緒に帰ることは私にとって当たり前だった。
「高校卒業しても、一緒に帰ってたりして」
「……」
「どうしたの?」
「別に」
蓮は前を向いたまま答えた。
「……そうだったらいいけど」
「え?」
「なんでもない」
「なにそれ」
私は笑いながら蓮の顔を覗き込む。
蓮は少しだけ顔を逸らした。
「変なの」
「……結菜が鈍いだけ」
「え? 何が?」
「なんでもない」
また、それ。
私はよく分からないまま、前を向いた。
いつもの帰り道。
いつもの雨。
いつもの蓮。
――このときの私は、まだ知らなかった。
この「いつも」が、少しずつ変わっていくことを。
