幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

 その夜。

 私はベッドの中で、何度も蓮とのメッセージを見返していた。


『俺も』

『結菜いないと変な感じした』

『明日は一緒に帰ろうね』

『うん。絶対』


 たったそれだけ。

 短いメッセージなのに。

 何度見ても嬉しくなる。


「……変なの」


 私はスマホを胸元に置いた。

 今までだって、蓮と一緒に帰っていた。

 今までだって、会えない日もあった。

 なのに。

 今日は、会えなかったことがこんなに寂しかった。

 そして。

 蓮も同じように思ってくれていたことが、嬉しかった。


「……私」


 そこで言葉が止まる。

 私はしばらく天井を見つめた。

 もし。

 もしこれが、ただの幼なじみに対する気持ちじゃないとしたら。


「……どうしよう」


 考えるだけで、胸がどきどきする。

 でも。

 嫌じゃない。

 むしろ。

 少しだけ、嬉しい気がした。

 まだ、その気持ちに名前はつけられない。

 だけど。

 明日、蓮に会える。

 そう思うだけで、眠る前の時間まで楽しみになっていた。

 そして次の日。

 私はいつもより少しだけ早く、家を出た。