幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

「でも、具合悪いんだから早く家帰ろうね?」


蓮の優しさが心に染みる。

無理をしないように、ゆっくり歩く。

蓮は何度も私の顔を見てくる。


「大丈夫?」

「うん」

「無理してない?」

「してないよ」

「ならよかった」


その声が優しくて、なんだか安心する。

家が近づいてきたところで、私は蓮を見る。


「今日はありがとう」

「何が?」

「一緒にいてくれて」

「そんなの当たり前」


蓮は少し笑ってから、真っ直ぐ私を見る。


「これからはもっと俺を頼って」

「……いいの?」

「いいに決まってる」


迷いのない答えだった。


「嬉しいから。結菜が俺に甘えてくれるの」


その言葉を聞いて、私は小さく笑う。


「じゃあ……これからは、もう少し甘える」

「うん。もっと甘えて」


嬉しそうに笑う蓮を見て、私も笑った。

今までより少しだけ、蓮との距離が近くなった気がした。

好きって言ってくれるだけじゃない。

私が弱ったときも、ちゃんと受け止めてくれる。

そんな蓮のことを、私はまた少し好きになった。