幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

「あれって?」


聞き返すと、蓮は少しだけ言いにくそうにした。


「……可愛いって言われてたやつ」

「ああ……」


昼休みのこと。

私は小さく笑った。


「ただ言われただけだよ?」

「分かってる」

「私も普通にありがとうって言っただけだし」

「うん。それも分かってる」


蓮は何度も頷く。

だからこそ、私にはどうしてそんなに気になるのか分からなかった。


「じゃあ、どうして?」


そう聞くと、蓮は少し黙った。

しばらく歩いてから、ようやく口を開く。


「結菜が可愛いのは分かってる」

「……うん」

「俺だって毎日思ってるし」

「それはもう、聞きすぎるくらい聞いてる」


思わず笑うと、蓮も少しだけ笑った。

でも、すぐに真面目な顔に戻る。


「でも、他の人に言われると嫌」

「どうして?」


もう一度聞く。

すると蓮は、少し照れたように目を逸らした。


「……俺だけが言いたいから」


その言葉に、胸が小さく跳ねた。