幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

放課後になって、いつものように一緒に帰る。


「帰ろ」

「うん」


隣を歩き始めても、蓮はあまり話さなかった。

いつもなら学校であったこととか、どうでもいい話をしながら帰るのに。

今日は私が話しかけないと、会話が続かない。


「……蓮」

「ん?」

「なんか今日、静かじゃない?」

「そう?」

「うん」


蓮は少しだけ笑った。


「別に普通だよ」


でも、やっぱり普通には見えない。

私はしばらく考えてから、昼休みのことを思い出した。

もしかして。


「……また嫉妬してる?」


そう聞くと、蓮の足がほんの少しだけ止まった。


「……ちょっと」


やっぱり。

思わず苦笑してしまう。


「やっぱりそうだったんだ」

「だって」


蓮は少し困ったように前を向いた。


「結菜が他の男子と話してるのが嫌だったわけじゃない」

「うん」

「普通に話すのは分かってる」


そう言ってから、少しだけ間を置く。


「でも……あれは嫌だった」