幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

放課後。

ようやく一日が終わったことに、少しだけほっとする。


「結菜、帰ろ」

「うん」


一緒に教室を出ると、蓮が私の隣を歩く。

しばらく歩いたところで、ふいに蓮が私の顔を覗き込んだ。


「今日の髪、やっぱり可愛い」

「……また?」

「うん」

「朝から何回言ってるの?」

「分かんない」

「もう言わないで」


思わずそう言うと、蓮が足を止めた。


「なんで?」

「……恥ずかしいから」


本当は嬉しい。

嬉しいけど、何度も言われると、どうしていいのか分からなくなる。

顔だって熱くなるし、蓮の顔をまともに見られなくなる。

そんな私を見て、蓮は少し考えるように黙った。

そして、ふっと笑う。


「でも可愛いから言いたい」

「……それ、答えになってない」

「そう?」

「そうだよ」


私は困ってしまって、少しだけ早足になる。

すると蓮も、すぐ隣まで追いついてきた。