幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

朝、鏡の前で髪を整えながら、いつもと少しだけ違う髪型にしてみた。

本当に少しだけ。

前髪の分け方を変えて、いつもよりすっきり見えるようにしただけだった。


「……変じゃないよね」


鏡を見ながら確認してから、私は家を出た。

教室に着くと、いつものように自分の席へ向かう。

その途中で、蓮と目が合った。


「おはよう、結菜」

「おはよう」


いつも通りの挨拶。

そう思ったのに、蓮は私の顔を見たまま、少しだけ首を傾げた。


「今日、髪違う?」

「え?」


すぐに気づかれて、思わず髪に触れる。


「うん、ちょっとだけ。前髪の分け方変えてみた」


そう答えると、蓮はじっと私を見た。

その視線がなんとなく恥ずかしくて、私は少しだけ目を逸らす。

すると。


「可愛い」

「……え?」


あまりにも自然に言われて、固まってしまった。