幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

朝、教室に入ると、いつものように蓮が声をかけてくれた。


「おはよう、結菜」

「おはよう」


付き合い始めてから、蓮と挨拶をするだけでも少し緊張するようになった。

前までは当たり前だったことなのに、今はその一つ一つが嬉しい。

席についてからも、休み時間になると自然に話をしたり、目が合えば笑ったり。

そんな時間が、私は好きだった。

だからこそ、放課後の予定を思い出したとき、少しだけ申し訳なくなった。

今日は学校が終わったあと、用事がある。

いつもなら蓮と一緒に帰る時間なのに。


「蓮」

「ん?」

「今日ね、放課後ちょっと用事があるの」


そう伝えると、蓮は一瞬だけ目を丸くした。


「……今日、一緒に帰れないの?」


その声が、思っていたよりも寂しそうだった。