幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

「……ごめんね」

「なんで謝るの?」

「もっと早く気づけたらよかったのにって」


そう言うと、蓮は首を横に振った。


「いいよ」

「でも……」

「今は、結菜が俺の彼女だから」


その言葉に、胸がどきんと鳴る。

蓮が少しだけ笑った。


「それだけで十分」

「……蓮」

「それに」


蓮は繋いだ手を、そっと握り直す。


「もう待たなくていいから嬉しい」

「……うん」

「好きって言ってもいいし」

「うん」

「一緒に帰りたいって言ってもいい」

「うん」

「もっと近くにいたいって思ってもいい」


最後の言葉に、顔が熱くなる。


「……蓮、最近ほんとに素直だね」

「だって、もう隠す必要ないから」


そう言って笑う蓮を見ていると、私まで嬉しくなった。

ずっと幼なじみだった私たち。

好きなのに、言えなくて。

近くにいるのに、あと一歩だけ遠かった。

でも今は。

その距離がなくなった。


「私も、蓮と付き合えてよかった」


そう言うと、蓮が少し驚いた顔をして。

それから、嬉しそうに笑った。


「俺も」


夕暮れの公園で。

繋いだ手の温かさを感じながら。

私は改めて思った。

蓮のことを好きになって。

そして、蓮の彼女になれて。

本当によかった。