幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

放課後。

帰る準備を終えて顔を上げると、蓮がこちらを見ていた。


「終わった?」

「うん」

「じゃあ、行こう」

「うん」


並んで教室を出る。

廊下を歩いて、階段を下りる。

いつもと同じ学校。

いつもと同じ帰り道。

なのに、隣にいる蓮が昨日までとは違って見える。

ふと蓮が私を見る。


「結菜」

「なに?」

「今日、一日ずっと嬉しかった」

「……そんなに?」

「うん」


蓮は少し笑った。


「だって、結菜が俺の彼女だから」


また胸がどきんと鳴る。

昨日までは、ずっと幼なじみだった。

これからもずっと、その関係は変わらないと思っていた。

でも今は。

幼なじみで。

そして、恋人。

そのことが、まだ少し恥ずかしくて。

でも。

昨日より少しだけ、嬉しいと思えるようになっていた。