部屋に戻って、ベッドに座る。
今日のことを思い返す。
朝、蓮と話したこと。
昼休みに「今日、帰る?」って聞かれたこと。
放課後、一緒に歩いたこと。
全部、いつものこと。
でも。
好きになった今の私には、その一つ一つが嬉しかった。
私は枕を抱えながら、ぼんやり考える。
蓮にとって、私はどんな存在なんだろう。
答えは、もう分かっている気がした。
きっと。
大切な幼なじみ。
それだけ。
私にとっては、それだけじゃない。
でも、蓮にとってまで同じだとは限らない。
だからこそ。
この気持ちは言わない。
今の関係を壊したくない。
蓮の隣にいられるなら。
幼なじみのままでもいい。
そう思っていた。
――たとえ、この先ずっと。
私だけが蓮を好きだったとしても。
そのときは、この気持ちを胸の奥にしまっておこう。
少し寂しいけれど。
それでも。
蓮と一緒にいられる今を失うよりは、ずっといい。
私はそう自分に言い聞かせて、目を閉じた。
まだ知らなかった。
蓮が私を見つめるとき。
私とは違う気持ちを、その胸の中に抱えていることを。
そして、その気持ちを隠し続けることが、蓮にとって少しずつ苦しくなっていることも。
