「あれ……?ここは?」 辺りを見渡すと、空に舞い上がる桜が見えた。 日を浴びて、きらきらと輝いている。 「愛ちゃん!」 こちらへ向かってくる足跡と、大きくはないけれど軸のある声がした。 「あれ、陽菜ちゃん!?」 陽菜ちゃんが居ると言うことは、元の世界に戻ってきたと言うことだ。 ゆっくりと視界が滲んでいく。 少し熱を持つアスファルトに、水が垂れていく。 陽菜ちゃんは、何かを察したように背中を優しく撫でてくれていた。 そのことに気がついたのは、日が消え、暗闇に光が灯った時だった。