恋は目をそらしたその先に ー夏祭り編ー

第7話「いつもの場所、違う気持ち」


昼休み。


窓の外では、蝉が途切れることなく鳴いていた。


夏の太陽は、まだ高い。


昨日の夜、あれほど静かだった夜空が嘘みたいに、学校にはいつもの時間が流れている。


ゆいは友達と話しながら、何度も廊下の向こうを見ていた。


別に、探しているわけじゃない。


そう思いながらも、目は勝手に動いてしまう。


すると、


廊下の向こうから、りくが歩いてきた。


一瞬だけ目が合う。


ゆいは反射的に目を逸らしかけて、


「……。」


そこで止まった。


昨日、決めたから。


もう、逃げない。


ゆいはそのまま、りくを見る。


りくも笑った。


ほんの一瞬。