恋は目をそらしたその先に ー夏祭り編ー

「来てくれて、ありがと。」


「……私も。」


「ん?」


「誘ってくれて、ありがとう。」


二人の間に静かな時間が流れる。


遠くで、祭囃子が聞こえている。


やがて。


夜空に、小さな光がひとつ上がった。


「……!」


ゆいが顔を上げる。


一瞬遅れて、大きな音が響いた。


花火が夜空いっぱいに開く。


光が消える。


また次の光が上がる。