恋は目をそらしたその先に ー夏祭り編ー

「うん。ちゃんと見てた。」


ゆいが嬉しそうに風船を抱える。


その横顔を見ながら、りくは小さく笑った。


「楽しそう。」


「だって楽しいもん。」


「そっか。」


「りくは?」


「俺も楽しい。」


「ほんと?」


「うん。」


りくは少しだけ間を置いてから続けた。


「ゆいと来てるから。」


「……。」


今度は、ゆいが何も言えなくなった。