恋は目をそらしたその先に ー夏祭り編ー

「……!」


ゆいが一歩よろける。


「ゆい。」


りくがすぐに手を引いた。


「大丈夫?」


「う、うん。」


「ごめん。ちゃんと見てなかった。」


「りくのせいじゃないよ。」


そう言ったものの、周りを見渡すと、さっきよりずっと人が多い。


ほんの少し手を離しただけで、見失ってしまいそうだった。


りくはゆいの顔を見て、それから繋いだ手を見る。


「……離れたら困るな。」


「え?」


「せっかく一緒に来たのに、はぐれたら嫌じゃん。」


そう言って、りくは今度はさっきよりもしっかりと手を握った。


ゆいの指と、りくの指が重なる。