*主役じゃなくても*



「そうなんですか。

あっ、じゃぁ、私もトナカイやってもいいですか?」


はっ!?何言い出してんの?華?


「えっ!なんで?」


「だって、雪夜さんがサンタの仕事をスラスラ出来るようになったら、私にも可能性があるんですよね?」


「まぁ、そうだね。」


「だったら、人手は多い方がいいじゃないですか。

それに冬斗もトナカイで、家族みんなでやるクリスマスパーティーに私だけポツンと1人でご飯食べてるぐらいなら、そのほうがいいかなって。」


そんな風だったのか。まぁ、親はただの酔っ払いになるしな…

って、俺、ピンチじゃん。

華と一緒は嬉しいけど、雪夜に可能性が出来ちゃうじゃん。


「そっか。うん。ありがとう。

おじいちゃんに相談しておくよ。」


えぇ〜。なんで雪夜もそんなこと言ってんの?


「はい!」


はぁ〜。マジ急がないと。ヤバイぞ俺。