ママが一番やさしいとき

「でもね。私が、ママを一番やさしいと思うのはね、病気になったときなの。お熱がすごく高くて、せきがゴホゴホでて、苦しくて怖くて目を覚ますと、必ずママの顔があるの。」
(そう、まるでさっきのポーさんみたいに、心配そうな、でもとってもとってもやさしい目。そうしてじっと、私を見守ってくれてるの。)
「ママはね、何度私が目を覚ましても、必ずそばにいてこう言うの。“大丈夫よ。すぐ良くなるわ。”そうして、おでこのタオルを取りかえながら、“ママはずっとここにいるから、安心してお眠りなさい。”って、お布団をトントンやさしくたたくのよ。そうしたら私、なんだかとってもホッとして、また眠れるの。」