朝の徒花

4-12.あとがき

私の長編処女作『朝の徒花』、いかがでしたでしょうか?

『不倫や浮気に至らない関係の定義付けと名付け』
『 徒花(=不倫初心者によるおままごと)と仮称』
『現代的なストレスと家庭のあり方への投げかけ』

これらをテーマにしながら、自分なりの考えを折り込みつつ書いてみました。
どうしても不貞行為にまでは踏み込めない、そんな人達でも婚外でイチャイチャする程度の関係性まで作ることって実はよくあるんだ思います。

作中では、明確に『付き合う』『好きだ』という言葉を宮本さんと奈良さんは言いませんでした。
私が思うに、そういう言葉も境界線で、不貞に及ぶ覚悟がなければ言うはずないですよね。
言ったら最後、引き返せないわけですから。
男女の防衛本能や危機管理がギリギリ仕事をして臆病になっているならば尚更です。
インモラルですから。

話が変わって、不倫や浮気ってインモラルなので、どうしても暗い話になりますよね。

子供の頃の私にはその感覚が何故なんだろうと不思議でした。
実は子供の頃の私にとって不倫や浮気はインモラルではなく、身近な存在だったので。

例えば、ある病院で医師をやり、後に会社の経営者をやっている方が同級生のお父さんにいます。
この方は愛人さんとの子供で、その関係でグループ会社に参画出来ず、医師として働いていたのです。
実はそんな同級生や知り合いが10人以上いました。
バブル期の富裕層では嗜みというわけではありませんが、欲や意志が強い方々ばかりなので「金は出す、だから手に入れる」ということが一般的だったんだと思います。

そういった人達は隠すということもしませんので堂々としたものでした。

そして、これ輪をかけて教師となる方がいます。
石田純一さん。
『不倫は文化』のフレーズで有名ですが実際に言った言葉の方に私は感銘を受けました。
「文化や芸術といったものが不倫という恋愛から生まれることもある。」

確かにー!
平安時代の和歌や源氏物語もそうだったしね!

知人の共感を得られたことはありませんが、当時はこの言葉に深く感心したものです。

だから、次回があるとしたら、もっと身近な話として不倫を題材に書けないかなと考えております。
どんなテーマかは秘密です。
『羽』が飛んで行ってしまいますから。
※拙作短編小説『羽のゆくえ』を参照ください。

今回にあたる第一弾では定義への投げかけを、第二段では詳しくは書けませんがずっと温めているテーマがありますのでそれを書けたらと思います。
よかったら次の作品も気にかけてやってください。
なお、本ページの一番下に今作のまとめとしてあらましを記載しておきます!

これからもよろしくお願い致します。

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【あらまし】

夫婦とは、家族とは、いったい何を分かち合う関係なんでしょうか?

ある男女は職場で出会いました。
たまたま接点が生まれた2人の求めていたことは恋でも、愛でもありません。
ただ、家庭や仕事に疲れた心を少しだけ休ませる「癒し」だったのです。

しかし、その関係を女性の夫は「精神的不倫」と捉え、関係の清算と慰謝料を請求しました。
男性の妻も交え、向き合うこととなった4人。
そこで問い詰め直すこととなります。

肉体を求めなくても不倫なのでしょうか?
心そのものを捧げなくても裏切りなのでしょうか?
伴侶以外の誰かに癒されることを、家族は許してはいけないのでしょうか?
風俗は?
推し活は?

同じ関係を前にしながら、2組の夫婦が選んだ答えは正反対でした。
受け入れることの出来なかった家族。
受け入れることで守れたものがある家族。

夫婦だから、全てを求めなければいけないのでしょうか?
家族だから、全てを独占しなければならないのでしょうか?

これは「不倫」をめぐるお話ではなく、家族のあり方を考えるお話です。