「ねぇ、離さないで。ずっとこうしててよ、先生……。」
私ったらついに、熱出して頭おかしくなっちゃったのかな。
離れそうになった先生の手の上から、自分の手を重ねた。
「………熱、上がってるから、熱さまシート貼るぞ。…はい。」
「冷たっ」
私のお願いなんて聞いてくれるはずはなく、冷たいシートがおでこに貼り付けられた。
「ちゃんと寝ろって言ったのに。頑張りすぎなんだよ、神崎は。」
「だって、Aクラスになれないと意味ないもん。それに、デートの約束したから…でも多分70点はむりだったかな。」
悲しい表情をする私に、頭の上に先生の手が伸びる。
「えらい、えらい。勉強ならまた教えてやるから。お願いだから、今日はもうちゃんと寝ろよ。親御さんには連絡してあるから。」
先生はポンポンと優しく頭をなでてくれて。
なんか…やけに今日優しいよね。熱出してこんなに構ってくれるなら、熱も悪くないのかも。
「あ、今熱出すのも悪くないとか思っただろ?怒るからなぁ。」
私の心は、筒抜けだったみたいです…。



