星月夜




「何がおかしい」


その声色に、怒りを含ませた。


「いやいや。おもしろいですね。なぜ、あなた何でしょうね」


何が?


主語が抜けているぞ。


「夜鶴がなぜあなたのことが好きなんでしょうね」


若干怒りや切なさを取り入れているような声。


「なぜ、俺ではないのだろう」


あ。わかった。


こいつ、夜鶴のことが好きなんだな。


だから、俺みたいなやつに文句しに言っているんだな。


全てが繋がった気がした。