「おはよー玲! ごめん、遅れた」
翌朝、若干寝坊した私は、家を出て玲の姿が見えたとき、あいさつと一緒に謝った。
「おう、未空。そこまで遅れてないから大丈夫だぞー」
玲は、そう軽く言って歩き出した。
ちなみに、玲の好きな人は、玲のクラスの学級委員の百花(ももか)ちゃん。
真面目な性格で、この前一緒に帰った近所の子もこの子。
前に『玲はそこそこイケメンだからいけるよ!』と、無責任な応援をしたら、玲に怒られた。
そういうもんじゃないらしい。
「あ、そうだ。私、好きな人できたんだよ」
「お、まじか。失恋は新しい恋で、ってよく言うもんな」
また言われた。
「それ、さくちゃんにも、夏希にも言われたんだけど」
「逢坂(おうさか)も知ってたら、絶対言うぞ」
逢坂って、百花ちゃんの名字なんだけど。
こいつまだ名字で呼んでんの?
好きになって2年くらい経ってんじゃないの?
「おい、うるさい」
心の中で言ったつもりの言葉が、外に出てってたみたいだ。
衝撃すぎたし、しょうがない。
