店の前で立ち止まる3人の空気が一気に重くなる。
「……鈴野、大丈夫?」
隣で私たちのやり取りを聞いていた先輩が、私の顔を伺った。
「……じゃあね」
私はそれだけ言葉を放って、先輩に『行きましょう』と言った。
一ノ瀬の顔も見れないまま、私は先輩と歩き出す。
「なんか、どうした?一ノ瀬となんかあった?」
「…いいんです。別に好きで付き合ってたわけじゃないんで…。」
そうだよ。言ってることもやってることもアイツ無茶苦茶だもん。
それなのになんで今まで私、拒否できなかったんだろう。
「あのさ、鈴野…」
並行して並ぶ先輩の足がゆっくりと速度を落として止まった。
立ち止まった先輩の方に、振り向いたその瞬間。



