今日は夏休み前、最後の登校日。
いつも通りに放課後、帰る身支度をしていた。
「鈴野いる?」
「…春斗先輩!」
先輩は『よっ』と片手をあげながら教室のドアの前に立っていたのだ。
「柚葉、あとで何だったか報告してよね♪」
「う、うん…」
愛美に返事をした私は、廊下にいる先輩のもとにゆっくりと近づいた。
「おっと、ライバル登場?」
その時、浅井くんの声が聞こえた。
浅井くんの隣にはいつも通り、一ノ瀬の姿が。
うわぁ…また一ノ瀬のやつに強引に連れていかれるのかな…。
そんな私の予想は外れ、先輩についていく私を横目で見ながらも、一ノ瀬のリアクションはなし。
…なんかいつもと違う?
そんなこと考えながら、先輩に連れられて中庭のベンチに腰掛けた。



