私達は受付に向かった。
受付には先輩と、年配のおじさんが雑談しながら立っている。
「4名様、2千円になります」
「えぇ、いくらなんでも安すぎません?」
先輩のお会計にびっくりした私は口を開いた。
だって4人で二時間、ドリンクバーもついてるし。
いくら学割聞いても、せいぜい1人700円が妥当な気がしたのだ。
「松永くんの後輩って聞いたもんだからね、今日はサービス!」
そう言った年配のおじさんの名札には“店長”と書いてあった。
「あざーす、店長さん、松永先輩♪」
嬉しそうに財布を出す浅井君くんのとなりでジーっと春斗先輩を睨んでいる一ノ瀬。
「宏太いいから。これで」
そう言いながら受付にドンッと勢いよく一ノ瀬は財布から千円札を二枚だした。
「自分の分くらい自分でだすから、いいよ」
「いいっつてんだろ、黙っておごられとけよ」
私が口をはさんでも彼は、強引に支払いを済ませてくれた。
「ありがとうございましたー」
店を出ようとした瞬間、先輩が私に向かって手を振ってくれた。
ちょっと照れくさそうに会釈しながら、私も手を振り返す。
…わたし、やばいかも。
一度振られたとはいえ、先輩への想いが少しだけ溢れそうになった。



