俺様王子と空とキス。


「あのさ、鈴野ってさっきの一ノ瀬と付き合ってるの?俺らの学年で、一ノ瀬有名だからさぁ…」

そ、そうだ。アイツは学年問わずモテるから、必然的に一緒にいる(いや強制的に?)私まで目立つ羽目に…泣

しかも付き合ってるとはいえ、強引にだし。

せっかく先輩と2人きりになれたのに、ここで“はい”と言ってしまっていいものなのか…言葉がつっかえる。



「あー…えっとー…」

「おい、俺の女口説いてんじゃねぇよ」




振り返ると後ろには一ノ瀬がドリンクバーのコップを持って立っていたのだ。

な、なんで、このタイミングでくるのさ…。


「あ、ごめんごめん、2人やっぱ付き合ってるの本当だったんだね」

「だったらなんだよ、振った奴が今更絡みにきてんじゃねーよ」

「じゃあ俺レジ戻るから…またね、鈴野」

「あ、はい…また」

…ん?今先輩『またね』って言ったよね。

それは……また会ってくれるってこと…?


「おい」

「い、いったぁい!!ひょっと、なにふんのほ!」


いきなり私の顔をつねりだす一ノ瀬。


「俺以外の男見るの、禁止だから」


「…ふぁ!?」

「ニヤニヤしてんじゃねーよ…つーか一回振られてんだろ」

なんだかよくわかんないけど、赤面して言った一ノ瀬の言葉にちょっとびっくりした。

『ほらいくぞ』と言って腕を引っ張られ、そのまま部屋に戻った。