♪ ピンポーン
インターホンの音で、見つめ合う私達は我に返った。
一ノ瀬が見えないようにほんの少しだけ扉をあけた。
「22時消灯だから、もう寝るのよー」
「はーい」
誰かと思ったら、巡回に来たおばさん先生だった。
扉を閉めて、座っていた椅子の方へ戻る。
すると、一ノ瀬が立ち上がって私の方にゆっくりと近づいた。
「柚葉」
「ん?…っひゃ!」
一ノ瀬はいきなり、私の頬にキスをした。
「…ちょ、ちょっと!」
「じゃあなー、ちゃんと寝ろよ」
バタン
そう言って彼は部屋を出て行った。
なんなのよ、ゲームオーバーすんなよって言ったり、頬にキスしたり…。
俺様だと思ったら急に優しくなったり。
アイツが何を考えているのか、私にはますますわからなかった。



