完璧な私が完璧じゃなくなるとき



教室に戻れば、机に伏せってる優人。

何度も見てきたなぁ。

「優人、お待たせ。終わったよ。」

「おかえり。怪我は?」

「ないよ。話の通じる人だった。」

「そっか。よかったな。」

帰ろうか、と言った優人は、少しも眠そうな目なんてしてない。

ずっと起きて待っててくれたみたい。

本当は、会いに行く前に、優人について来てもらおうか悩んでた。

でも、頼りたくないっていうより、私も1人でできるってことを証明したかった。

暴力沙汰になれば、連絡する約束で。

私が頑固なのも知ってるから、妥協してくれた。

本当に感謝しかないなぁ。

「ねぇ、優人。」

「ん?」

「私、強くなれたかな?」

「まだまだだけど、少しはなれたんじゃね。」

そう言って、ふいっと顔を逸らした。

なるほど…。

まだまだ頼れと。

頼るのなんて難しいけど、少しは頼れてるみたい。

なんだかんだ言って、否定してこない優人は、甘やかしすぎてる自覚持った方がいいよ。

なんて言えないけどね。

だって、甘やかされてるのが心地よくなってきてるから。