完璧な私が完璧じゃなくなるとき



やっぱり、着替えてからの行動は早い。

「母さん、行ってくるわ。」

「優人まま、行ってきます!」

「はーい。行ってらっしゃい。2人とも気を付けてね。」

見送られて、外に出て優人の顔を見る。

見慣れた顔。

タレ目で、鼻筋も綺麗で、唇は薄い。

優人ままの遺伝で、茶髪気味な髪の毛。

身長だって、私より30cmくらい高い。

でも、雰囲気は昨日と変わらない。

昨日の言葉も夢だったんじゃないかって思っちゃう。

「そんなに見ても顔は変わらないけど?」

「変わって欲しくて見てるわけじゃないから、大丈夫。」

会話だっていつも通り。

違うのは、私だけ。

優人への気持ちも変わらないし、服装もメイクも変わらない。

だけど、優人の言葉の意味を考えたのは初めてかも。

今まで気にして来なかった訳じゃない。

ただ、そのまま受け取ってただけ。

聞きたい。

けど、怖くて聞けない。

どうしたらいいんだろう。

「百面相してるの珍しいな。」

「うそ?そんな顔してた?」

「なんなら唸ってたよ。」

やっぱり今日の勉強会、集中出来ないし、ちゃんと教えてあげられないかも。