「私は大丈夫だよ。何か聞いたなら、教えて欲しいな。」
そういうとひよりちゃんは意を決した顔をした。
あ、これはきっとここじゃない方がいいかな。
「荷物置いてくるから待ってて。」
ひよりちゃんより先に口を開く。
荷物を置いて戻り、優人と3人で人の少ない階段へ行く。
「急にごめんね。私のことなら気にしなくていいよ。」
私を見て、そして優人を見る。
優人も関係してるのかな?
「ん?俺は美琴がいいならなんでもいいよ。」
私たちの言葉を聞いて、頷いたひよりちゃんが口を開く。
「私も直接聞いたわけじゃないの。話してるのをたまたま聞いただけなんだけどね。」
そう前置きをして、深呼吸してる。
「美琴ちゃんが男遊びしてる、男好きだって…。」
ひよりちゃんはなにも関係ないのに、泣きそうな顔をしてる。
あぁ。やっぱり優しい子だなぁ。
人の事でこんな顔してくれるんだ。
「そうなんだ。なんで、そう思われたんだろうね。」
「さぁ。基本俺としかいないだろ。」
「そうなんだよね。ねぇ、ひよりちゃん。」
「な、何?」
「その噂を聞いて真偽は別としてだよ。まだ私と仲良くしてくれる?それとも、距離を置きたい?」
私の気持ちは今はどうでもいい。
ただ、ひよりちゃんに嫌な思いはさせたくない。
その一心の質問だった。
