『もう、好きじゃないことにした』







蓮side


そして、現在。

美玲との電話を切った俺はがむしゃらに莉央を探し回っていた。


初めて、心の底から焦った。

美玲との過去は、自分が背負えばいい。

どれだけ誤解されてもいい。

嫌われてもいい。

でも。

莉央だけは。

「……俺からいなくならないで」

震える声で呟いた。

「頼むから……」


今度こそ。

過去を全部話す。

何を隠していたのか。

なぜ美玲と別れたのか。

そして。

三年間ずっと、本当に好きだったのは誰だったのか。

全部伝える。

たとえ莉央が、

「もう信じられない」

と言っても。

今度だけは。

逃げずに話す。

――莉央を失うくらいなら、
どんな過去でも全部さらけ出す。

そう決めて、走り出した。













莉央がいなくなってから、三日。

この数日間は有給を使い、莉央を探し回っていた。

俺はほとんど眠れていなかった。

莉央は相変わらず電話をしても出ない。

メッセージを送っても既読がつかない。

共通の友達に聞いても、誰も莉央の居場所を知らなかった。
唯一居場所を知ってるであろう紗季ちゃんは
莉央の味方だから全く教えてくれねーし。


「……どこ行ったんだよ」


スマホを握りしめたまま、
何度も莉央とのトーク画面を開いた。



最後のメッセージ。



『今までありがとう。蓮のこと、大好きだったよ』



何度読んでも、胸が苦しくなる。


「……だった、じゃねえよ」


小さく呟く。


「今も好きだろ……」




莉央がいなくなった理由は、
なんとなく分かっていた。






美玲だ。


だから俺は、もう一度美玲に会いに行った。


───
蓮side end