『もう、好きじゃないことにした』

***

数日後。


蓮のもとに、
美玲から一通のメッセージが届いた。

『この前はありがとう』

少し間を置いて、
またメッセージが届く。

『莉央ちゃんには、まだ言ってなかったんだね』


蓮は眉をひそめる。


『何を?』
『私たちが別れた理由』


蓮の顔から表情が消えた。


『それ、莉央に言う必要ある?』
『あると思う』
『言わなくていい』
『でも、知らないまま付き合ってるのって可哀想じゃない?』

蓮はすぐに電話をかけた。

「何がしたいんだよ」
『別に〜』
「莉央に何か言ったら、本気で怒るから」


『……蓮は、昔からそうだよね』

「何が」
『誰かを傷つけるくらいなら、自分が悪者になる』


蓮は黙った。

『莉央ちゃん、何も知らないんでしょ?』

「……」
『私たちがどうして別れたのか』
「それは俺とお前の問題だろ」

『そうだね』

美玲は少し笑った。


『じゃあ、莉央ちゃんに聞かれたらどうする?』

「……美玲」
『じゃあね』

電話が切れた。


蓮は嫌な予感がした。