『もう、好きじゃないことにした』

***


その数日後。


莉央と蓮は二人でカフェに入り、
他愛のない話をしながら時間を過ごしていた。


しばらくして、蓮が
「ちょっとトイレ行ってくる。」と席を立つ。

「分かった!」と返事をして

一人になった莉央は
偶然、蓮のスマホに美玲からの通知が出ているのを見た。

『また会いたい』



その一文だけ。





莉央は何も言わなかった。





見なかったことにした。






でも。


その夜から、少しずつ不安が膨らんでいった。








そしてさらに数日後。


莉央は友達と買い物をしていた。


その帰り道。

駅前で、見覚えのある二人を見つけた。



莉央は足を止めた。

 ――どうして一緒にいるの…?


蓮と、美玲だった。

二人で話している。



美玲が何か言って、
蓮が困ったような顔をしている。


蓮は「二人では会わない」とは言っていなかった。

 
でも、莉央にはその光景が妙に苦しかった。



美玲が蓮の腕に触れる。
蓮がそれを避ける。



その後、美玲が何かを言う。
蓮の表情が険しくなる。




莉央は、それ以上見ていられなかった。






静かにその場を離れた。