でも、健の男の部分を知った私は以前のままで要られるはずもなく、

健に対してまだ微かな怯えがあり、健も少なからずそれを感じているみたいだった。


またちょこちょこ保健室に行き、話したりはしたけど、やっぱりどこと無くぎこちない。

以前のように、少しでも長く一緒にいたい、とか
部屋に来たい、とか簡単に口にしてはいけないのだと知ったから…


そんな時やって来た彼が
二人の間に出来てしまった僅かな隙間に、スルリと入り込んでたなんて
私は微塵も感じていなかった。