新学期が始まり、まだまだ残暑厳しい日が続いていた。


あの日から健に会っていなかった。

どんな顔をしたらいいのか分からなかったから…

まだ少し怖かったから…


でもやっちゃんの言葉が
ずっと頭を占領していて
このままじゃ前に進めない、また俯いてばかりの私に戻っちゃう…

何より、やっぱり健に会いたいよ…


私はある日意を決して保健室に行った。

数日会わなかっただけなのに、長い間会っていなかったみたいだった…

健の変わりない笑顔を見ると

「会いたかった…」

そう自然に口にして微笑んでいた。