健は私と同じ気持ちじゃないの?
平気なの?

聞きたかったけど

「う…ん、でも、なかなか二人だけでゆっくり出来ないし…」

何とか気持ち分かって欲しいのに、届かない想いがもどかしくて
ちょっと拗ねて言ってしまった。


健は視線を逸らし、ハンドルにもたれ掛かりながら、右手で髪を掻き上げ、ハァ~、と溜め息をついた。

そんな健の気持ちには全く気付かず、
いい考えが浮かんだ私は

「そうだ!」

声を張って言った。


驚いて健が私を見た。